2008.11.17 Monday
OPEN
辺り一面に芝生が広がる地球くらいの部屋の中は、
青い光と白い霧に包まれ、
風もなく音もなく写真のように止まったまま。
その部屋の真ん中辺りに、
多分今君がいるその部屋くらいの無色透明な場所があって、
今僕はそこにいるんだ。
無色透明な感じってわかるかなぁ?
僕は寂しくてどうにもならないまま、
ここだけ、この場所だけ無色透明なまま時が流れて、
いったいどれだけの時が過ぎたのかさえ分からない。
それでもここは風も吹くし、風の音も聞こえる。
君が寂しくてどうにもならない時、君の声が聞こえてくる。
僕の周り一面に広がる、この外の芝生の上で、
青い光と白い霧に、どんなに包まれてしまいたかったか知れない。
今だって、今すぐにだって。
だけど、怖くてたまらない。僕の心が止まってしまうことが。
たとえここが無色透明でも、このまま永遠に無色透明なままであっても、
ここは、君の声が聞こえてくるから。
そろそろ君は僕の存在に気づくはずだよ。
その時、僕は君と会うんだ。
同じ場所で、同じ気持ちで、同じ時を過ごして。
その時を待っている。
無色透明なまま、ずっと。